帯状疱疹の症状・治療法|早期受診が重要な理由
【要点】
・帯状疱疹は、水ぼうそうのウイルスが体内で再活性化して起こる病気です
・体の片側に「ピリピリした痛み」と「帯状の発疹・水ぶくれ」が出るのが特徴です
・加齢や疲労、ストレスなどによる免疫機能の低下が主な原因です
・発症早期(できれば発疹出現から72時間以内)の治療開始が重要です
・痛みが長期間残る「帯状疱疹後神経痛(PHN)」に注意が必要です
◾️帯状疱疹とは?
帯状疱疹は、水ぼうそうと同じ「水痘・帯状疱疹ウイルス」によって起こる病気です。
子どもの頃に水ぼうそうにかかったあと、ウイルスは体内の神経に潜伏し続けます。普段は免疫機能によって抑えられていますが、加齢・疲労・ストレス・糖尿病・がん治療・免疫抑制剤の使用などによって免疫機能が低下すると、再び活性化して発症します。
◾️主な症状
帯状疱疹には次のような特徴があります。
・体の左右どちらか一方に症状が出る
・発疹の前に「ピリピリ」「チクチク」「ズキズキ」とした神経痛が出ることがある
・赤い発疹が現れ、その後水ぶくれへと変化する
・強い痛みを伴い、夜眠れないほどになることもある
胸・背中・腹部に多くみられますが、顔面、頭部、首、腕、足など全身のどこにでも発症する可能性があります。
特に顔や目の周囲に発症した場合は、視力障害などの重い合併症につながることがあるため注意が必要です。
◾️注意すべき合併症
・帯状疱疹後神経痛(PHN)
→皮膚症状が治った後も数か月〜数年以上にわたり痛みが続くことがあります
・顔面神経麻痺や視力障害(顔面や目の周囲に発症した場合)
特に高齢者では帯状疱疹後神経痛へ移行するリスクが高くなります。
当院では、帯状疱疹後神経痛に対して内服治療だけでなく、症状に応じて神経ブロック治療なども行っています。
◾️治療について
治療の基本は以下のとおりです。
・抗ウイルス薬(バラシクロビル、ファムシクロビルなど)
・鎮痛薬(アセトアミノフェン、NSAIDsなど)
・神経障害性疼痛治療薬
・必要に応じて神経ブロック治療
発症から早期(目安として発疹出現から72時間以内)に治療を開始することが重要で、重症化や帯状疱疹後神経痛などの後遺症リスクを下げることが期待できます。
当院では、皮膚症状の治療と痛みの治療を同時に行うことが可能です。
◾️予防について
・十分な睡眠、栄養、ストレス管理
・50歳以上では帯状疱疹ワクチン(シングリックス®など)の接種が有効
帯状疱疹は誰でも発症する可能性のある病気ですが、特に50歳以降では発症率が上昇することが知られています。
◾️Q&A
Q. 帯状疱疹はうつりますか?
A. 帯状疱疹そのものが人から人へうつることはありません。
ただし、水ぼうそうにかかったことがない方やワクチン未接種の方に対しては、水痘・帯状疱疹ウイルスが感染し、「水ぼうそう」として発症する可能性があります。
Q. どのタイミングで受診すべきですか?
A. 以下のような症状があれば、できるだけ早めの受診をおすすめします。
・体の片側だけに出る痛み
・ピリピリした違和感や神経痛
・赤い発疹や水ぶくれ
帯状疱疹では、発疹より先に痛みだけが現れることもあります。
「いつもと違う神経痛がある」「体の片側だけが痛む」と感じた場合も、一度ご相談ください。
Q. どの診療科に行けばいいですか?
A. 基本的には皮膚科で診療を行います。
一方で、痛みが強い場合や帯状疱疹後神経痛が疑われる場合には、ペインクリニックでの治療が有効なことがあります。
当院では皮膚科とペインクリニックの両方の視点から診療を行い、皮膚症状から痛みの治療まで一貫して対応しています。
Q. 痛みはどのくらい続きますか?
A. 多くの場合は皮膚症状の改善とともに痛みも軽快します。
しかし、一部の方では帯状疱疹後神経痛(PHN)となり、数か月から数年以上痛みが続くことがあります。
Q. 若い人でもなりますか?
A. はい、若い方でも発症することがあります。
特に過労やストレスが続いている時期、睡眠不足が続いている時期などには注意が必要です。
◾️まとめ
帯状疱疹は早期発見・早期治療が非常に重要な病気です。
特に、
・体の片側だけがピリピリ痛む
・原因不明の神経痛がある
・赤い発疹や水ぶくれが出てきた
といった症状がある場合は、できるだけ早く受診しましょう。
発症早期に適切な治療を行うことで、重症化や帯状疱疹後神経痛のリスクを減らせる可能性があります。
当院では、皮膚科とペインクリニックの両面から診療を行い、帯状疱疹の治療から帯状疱疹後神経痛の管理まで対応しています。
気になる症状がある方は、お早めにご相談ください。