診療でよくいただくご質問にお答えします|整体って行っていいですか?
患者さんが納得して治療を選べるように
診察では、治療や検査について患者さんからさまざまなご質問をいただきます。
「整体に行ってもいいですか?」
「MRIは撮った方がいいですか?」
「ブロック注射ってクセになりますか?」
どれも、実際によくいただくご質問です。
インターネットには多くの情報がありますが、「何が正しいの?」「自分の場合はどう考えればいいの?」と迷われる方も少なくありません。
このシリーズでは、診療でよくいただくご質問について、医学的な根拠や診療ガイドラインをもとに、当院の考え方も交えながら分かりやすく解説します。
整体を受けること自体は、一概に悪いことではありません
結論:整体に行っても構いません。
施術を受けて「楽になった」と感じる方も実際にいらっしゃいます。
ただし、一番大切なのは、
「整体へ行くこと」ではなく、「整体だけで済ませてよい状態なのか」を見極めることです。
痛みの原因によっては、整体よりも先に医療機関で診察や検査を受けた方がよい場合があります。
「整体」は一つの治療法ではありません
「整体」と一言でいっても、施術内容は施設によってさまざまです。
筋肉をほぐす施術、関節を動かす施術、姿勢を整える施術など、その内容は決して一つではありません。
そのため、「整体は効く」「整体は効かない」と一括りに評価することはできません。
腰痛や肩こりには効果がありますか?

慢性的な腰痛に対する手技療法には、痛みや身体機能を改善する効果が期待できることが報告されています。
一方で、その効果は万能ではありません。
国内外の診療ガイドラインでも、手技療法は運動療法や生活習慣の改善などと組み合わせる治療の一つとして位置付けられています。
つまり、
整体が合う方もいますが、それだけで原因が治るとは限らない
というのが、現在の医学的な考え方です。
こんな症状がある場合は、まず病院へ
次のような症状がある場合は、整体より先に医療機関を受診してください。
- 手足に力が入りにくい
- しびれが急速に悪化している
- 排尿・排便がしにくい
- 発熱がある
- 夜間も強い痛みが続く
- 転倒や事故の後から痛みが出た
- がんや骨粗しょう症などの持病がある
神経の病気や骨折、感染症など、早めの治療が必要な病気が隠れている可能性があります。
首を強くひねる施術には注意
整体で行われる施術の中には、首を勢いよく動かすものがあります。
重大な合併症はまれですが、首の血管や神経を傷める可能性が指摘されているため、強い力で首をひねる施術は慎重に受けることをおすすめします。
施術後に痛みが悪化したり、しびれや脱力などの症状が出た場合は、速やかに医療機関を受診してください。
整体院を選ぶポイント
整体を利用する場合は、次のような施設をおすすめします。
- 症状を丁寧に聞いてくれる
- 必要な場合は病院受診を勧めてくれる
- 「必ず治る」「根本改善」と断定しない
- 高額な回数券を強く勧めない
反対に、「すべての痛みは骨盤のゆがみが原因」「病院へ行く必要はない」といった説明には注意が必要です。
当院の考え方
医療には、それぞれ得意なことと苦手なことがあります。
「良い治療」「悪い治療」と一律に考えるのではなく、ご自身の症状や病気の原因に合った治療を選ぶことが大切です。
当院では、まず診察によって原因を見極め、医学的な根拠に基づいた標準的な治療を基本としながら、患者さん一人ひとりの状態やご希望に合わせて治療法をご提案しています。
このシリーズが、ご自身の症状や治療について考えるきっかけとなり、安心して治療を受けていただく一助になれば幸いです。
気になる症状や治療法について迷われた際は、お気軽にご相談ください。